支援をしていると、登校が不安定な子どもの兄弟姉妹に影響されて同じように登校や登園が不安定になってしまうというケースはそう珍しくない話です。
ただ、親御さんからすれば登校が不安定な子どもが1人いるだけでも大変なのに、兄弟姉妹まで引っ張られてしまい同じ状態に至ってしまうというのは、精神的にも辛いものがあります・・・😫💦

目次

ブログ読者のみなさん、こんにちは🙋‍♀️

スージー先生です😄🍒

「登園渋り」と言っても、その状態は子どもの年齢やご家庭の様子など個々のケースによって様々です。

今回の記事はどのご家庭にも必ずしも合うというお話ではありませんので、参考程度にご覧いただけるといいかと思います☘️

登園する朝は登園優先の対応を

朝は、親御さんもご自身の出勤の準備や、お子さんの準備の手伝いや、家事などでお忙しいかと思います。
そんな中、子どもが行き渋ると親御さんとしても「またか・・・」「勘弁してよ・・・」などと思うものですよね🥹

支援の中でもよく親御さんが行き渋る子どもに対して懇々と話す場面が見られます。
親御さんが子どもを諭すことで子ども自身が落ち着き、登園に向かうことが出来るケースもありますが、多くの場合は子どもが泣き喚く状態がヒートアップしてしまいます。

登園渋りを見せる子ども達の多くは、

  • 園で何か嫌なことがあった(先生に叱られた、お友達と喧嘩した、給食が苦手など・・・)
  • お母さんと離れたくない(母子依存傾向)
  • 環境に慣れていない(お家に居る方が安心だと捉えている)

これらの理由を挙げることがよく見られます。

その中でもやはり一番多い理由は「お母さんと離れたくない」というものでしょう。
こう捉えている子どもに対して、親御さんが朝子どもの相手をしてあげるということは子どもからしたら「ラッキー✌️」と受け取っている可能性が考えられます。

それが子どもにとっては成功体験となってしまうことも多く、その結果行き渋りを見せる頻度が多くなってしまうというケースもあります。

子どもが泣き喚くのを無視しろとは言いませんが、ある程度お母さんが対応する時間を決めて、時間になったら出発するという流れを作っていけるといいでしょう

「行きたくない」気持ちを受け止めてあげる対応を

子どもが泣き喚いている状態や「行きたくない」と言う子どもに対して、親御さんが「泣いてても仕方ないでしょう。」「行きたくないじゃないの!」と正論をぶつけてしまうことも多いものです。
親御さんがおっしゃる内容はごもっともなのですが、まだ子ども側の年齢も低いので正論をぶつけてもすんなり聞いてくれるということは少ないでしょう。

また、子どもの発言に対して頭から否定するような対応を親御さんが続けていると、子どもは親に対して「本当にお父さん・お母さんは僕のことを分かってくれているの?」「私のことは嫌いなんだわ!」などと不信感につながることもあります😱

特に未就学児の時期は、子どもが親に甘えるのも自然だと思いますし、受け止めて欲しいと捉えていることが多いものです。そのような子どもの素直な気持ちを無下にしたくはありませんよね👍
一番身近にいるはずの親御さんに対して安心感や信頼感を持てなくなると、子どもが大きくなってからも人と付き合う時に上手くいかないという人も近年増えています。
今の年齢からしっかりと親御さんへの安心感や信頼感は構築していきたいところです。

その為にも、まずは子どもの「行きたくない」という気持ちを「そう、行きたくなんだね。」などと受け止めてあげたいものです。
大好きなお母さんに自分の気持ちを受け止めてもらえただけで、子ども達は嬉しく感じますし、安心もします。

そしてお母さんが子どもの発言を繰り返すことや、子どもの気持ちを代弁してあげるような対応をすることにより、子どもは自分の気持ちを自分の耳で聞くことになります。
その結果子どもが何らかの気づきを得られることがあります。

この効果を心理学ではオートクライン効果と呼びます✨

子どもの気持ちを親御さん側が上手く受け止めてあげるだけで落ち着く子も中にはいますので、頭ごなしに否定したり、叱ったり、正論をぶつけたりという対応ばかりではなく、子どもの今の気持ちを受け止めてあげたいものですね😊

次の小学校生活を見据えた対応を

幼稚園や保育園に通っている子ども達も年長さんになると、次は小学校という新たな環境に入ることになります🌸

登園渋りを経験している子ども達の中には、新しい環境に馴染むまでに時間を要する子は多く見受けられます。
幼稚園や保育園から小学校とステージが変わると、環境だけでなくシステム面も大きく変わります。
その変化を子ども達がどう捉えるかにもよりますが、新しい環境に馴染むまでに時間を要するタイプのお子さんは上手く適応できないという状態に陥ることもあります。

そうならない為にも、少しずつ家庭内を学校と同じような環境に整えていけるとよいかと思われます。
学校によって特色が違ったり、システムが違うこともありますので、その辺りはお子さんが行くであろう学校に合わせていけるとよいでしょう。
ただ、どの学校も「子どもの自立」という面を重視して対応される学校が多いように感じます。
自分のことは自分でやるもそうですが、何か困ったことがあった時に自分で考えて決断し行動するという流れも家庭内で作って行けるとよいでしょう😊👍

困った時にすぐに助けてくれる優しいお父さん・お母さんは残念ながら学校にはいません🙅‍♂️🙅‍♀️
幼稚園や保育園と違い、先生の数も少なくなりますので何かあっても先生が気づけない時も増えますし、同年代のお友達が気持ちを察して「大丈夫?」なんて聞いてきてくれることは珍しいでしょう。

誰も助けてもらえない時に自分で考えて決断し行動するという流れが身についているお子さんであれば、そう迷うことも少ないのではないかと考えます。

逆に、家庭内で何か困ったことがあった時にすぐに親御さんに助けてもらうという流れが通常となってしまっていると、子どもはそういう時にどうしたらいいのか分からず困り果ててしまうということも多いものです。
お友達や先生に対してもどう助けてを伝えたらいいのか分からない子も少なくありませんので、自分の意見を自分の口で説明する練習なども家庭で少しずつできるといいですよね✨

今だからこそ見直しておきたい家庭教育

上記にも挙げましたように、家庭内で出来ることはみなさんが思っている以上にたくさんあります😊

“子どもが小学校に上がる準備”と言われると、物理的な準備や勉強面などがすぐにイメージされやすいかと思います。
ですが、今だからこそ家庭教育というものを見直し、子どもが学校社会においても過ごしていけるだけの力を身につけていけば親御さんも安心なのではないでしょうか。

家庭教育と言うとちょっと難しく聞こえてしまうところもあるかもしれませんが、普段の生活の中で子ども達に様々な経験をさせていきながら、自分で考える、自分で選んだ道の結果を見せる、その結果からまた考える・・・というような流れが作れると、自然と考える力も身に着くかと思います。

先ほどもお伝えしたように、小学校に上がると環境だけでなくシステム面も変わり子ども達も適応することに必死になります。
その前段階から少しずつ小学校生活でも問題ないような子に育てていけると、子どもも親御さんも小学校に上がった頃には少し余裕を持つことが出来るのではないかと感じます🏵️

また、子どもだけでなく親御さん自身も子どもの成長に合わせて子育てをブラッシュアップしていけると、自分の子育てに自信を持てるようになってくると思いますよ😄🌟

不登校や母子登校の多くは登園渋りを経験している

不登校や母子登校のケースのほとんどが過去に登園渋りを経験しています。
つまり、急に不登校や母子登校のケースとなるよりも、そこまでに何らかの形で子ども達がSOSを出しているということです。
その一つが登園渋りであるケースは少なくありません。

かと言って、登園渋りをしていたらその先必ずしも不登校や母子登校になる可能性があるとは言いませんが、確率は高まる傾向にあるとは言えるでしょう。

幼稚園や保育園に通っている園児ぐらいの年齢であれば、親御さんと離れることに対して不安を感じることはそう珍しくありませんが、親が居ない環境に対して不安を感じやすい子とも分析されます。
その場合、そのまま放っておくよりも今から少しずつでも親が居ない環境に慣れていく練習は必要であると考えます。

子どもが幼ければ成長できる幅も大きく、親御さんの対応を子どもに合った対応に変えていくだけでよい変化が見られることも多いものです。
実際、不登校が長期化しているケースの支援よりも行き渋りや登園渋りの支援の方が、解消するまでの時間も労力も少なくて済むことが殆どです。

親御さんとしては様々な考えや捉え方がありますが、「いつか子どもも慣れるだろう」「このままでもきっと大丈夫だろう」というただ見守る方法が合わないケースもあることは知っていただきたい事実です。

多くの親御さんが「子どもの為にどうしてあげたらいいのか?」という部分で悩み、迷われている方が殆どです。
子育てなんて教科書があるわけでもありませんし、それぞれの子どもに合わせて変えていかなければいけない部分が多いものです。
だからこそ迷われたり、悩まれたりすることは普通のことだと思います。

ご自身やご家族だけでは迷う部分も多いと思いますので、専門家に相談してみるということも選択肢の一つにしていただけるとお気持ちが少し楽になるのではないかと感じます😊