小学生、中学生の不登校や家庭教育はペアレンツキャンプ小学生、中学生の不登校や家庭教育はペアレンツキャンプ

代表者紹介

ペアレンツキャンプ設立まで

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私は、学生時代には教職の勉強とアジアの開発援助といった勉強をしていました。「教育」と「援助」は私の中ではその当時から今に至るまで、人生の大切な柱となっています。その二つを突き詰めていくとその先に不登校の子どもたちや親御さんへの支援があったのは自然の流れだったのかもしれません。

開発援助の分野では、現在北タイで中心に活動されている特定非営利活動法人Linkの木村茂先生に師事しました。援助する側の姿勢とその具体的な手法は、今でも私が組み立てている家族療法のエッセンスとして色濃く影響を受けています。卒業後も北タイの少数民族の村を中心にフィールドワークの経験を積ませていただきました。

また、不登校児童の訪問カウンセラーとして多くの子どもたちと関わり、復学までのお手伝いをしてきました。最初は簡単な気持ちで学校を休んでしまったけれど、いつの間にか本当に行けなくなって苦しんでいた子、友達関係の問題がこじれてしまって不登校になってしまった子、休んでいたことを周りの子にどう思われているかが気になって動けなくなっていた子、親子関係の不和から部屋に引きこもってしまった子など多くの子どもたちがいました。不登校中の生活は、昼夜逆転したり、親を奴隷のように使ったり、物欲を我慢できなくなっていたり、パニックになって暴れたりという状態の子がいましたが、その子たちの心の奥には「本当はこんな事をしたくてしているんじゃない。行けるものならみんなと同じように学校へ行きたい!」という気持ちがあることに気が付きました。

私はそのような子どもたちの思いに全力で応えるため毎日不登校の子どもたちの家を訪問していました。多くの子が自分の戻りたかった場所へと戻っていく姿を見るたびに1人でも多くの子どもたちを助けたいという気持ちが強くなりました。

設立のきっかけ

水野先生2

そのような援助を続けている内に違う視点が私の前に広がりました。それは「不登校は子どもがつらいと感じるのと同じくらい親もつらい」ということと、「このようなことになる前に事前に予防できなかったのか」ということです。当時の不登校問題へのアプローチ法は「不登校になってから子どもにどのように対応するか」ということしか語られませんでした。

そこで私が推し進めようとしたのが親のカウンセリングマインド(=PCM)の考え方です。親が学ぶこの手法は予防的な家庭教育の考え方に根差すものです。親の対応法を変えることで家庭力を高めて子どもたちの自立心や社会性を育くみ、学校生活に適応できる性格形成を目指します。その結果として家庭生活と学校生活とのギャップが少なくなることで不登校や家庭内暴力などを予防できるというものです。

その後、京都の教育機関である中間法人衆義に勤めていた際には、衆義の理事であった植田小太郎先生は若輩者だった私に対して家庭教育セクションの代表カウンセラーという大役を与えてくださいました。家庭教育セクションでは不登校だけではなく、家庭内暴力に関するお悩みや、親子関係の不和でのご相談など多岐にわたる家庭内のご相談を受けてきました。お住まいの地域によって支援差が出ないようにする為に、カウンセラー自らがお住まいの地域まで足を運んで行う訪問の面談カウンセリングや、郵送による家庭ノートチェック法に磨きをかけたのもこの頃からでした。また予防的な家庭教育の普及のために講演会やセミナーを開催し始めたのもその頃の話です。

植田小太郎先生の下で「教育」とは何かをいうことを学びながら、日本を支える中小企業の加工工場などへの労働派遣や、地域教育セクションの企画運営をし、地域の方々との触れ合いを通じて学びを得ました。また、衆義が運営する無料の学習教室での講師経験など多岐にわたる豊かな経験を積ませていただきました。 その後、開発援助の経験と、不登校の訪問カウンセラーの経験と、上記のような家庭教育カウンセラーの経験を融合させて社会貢献になる支援ができないかを考え、ペアレンツキャンプを立ち上げようと決心しました。

ペアレンツキャンプにかける思い

水野先生3

ペアレンツキャンプという名前には、「親のトレーニング場」「親の相談所」「親の交流広場」という願いを込めて名付けました。今の時代は子どもの明るい未来のために親がどのように努力すればいいのか不明確になっているように感じられます。ペアレンツキャンプでは抽象的なアドバイスだけではなく、具体的にどうすれば子どもの問題を予防したり解決したりできるのかということを世の中に発信していきたいと考えています。

不登校は今の時代、どの子にも起こりうる問題として文科省でも考えられています。誰にでも起こりうる問題ではあるけれど、その解決法や予防法は文科省などの国の対策には明確にあるわけではありません。私たちは独自の経験の中から予防的な家庭教育の考え方と不登校復学支援のメソッドを開発しました。予防ができれば子どもたちの未来にとって、これほど意義のあることはないでしょうか。

私はこれまで多くの先生方、諸先輩方に支えられてここまで来ました。支援活動を行う中で作られた親の会の輪も私を支えてくれる大きな力となっています。これからも多くの方のお力添えを頂きながら1人でも多くの子どもたちと家庭内問題でお悩みの親御さんを支えていきたいと考えています。

子どもたちには明るい未来を歩む権利があります。それを支える大きな枠組みを作る役割をペアレンツキャンプが先頭に立って担っていきたいと考えています。

ペアレンツキャンプ代表理事 水野 達朗(Tatsurou-Mizuno)

■所有資格

  • 心理療法カウンセラー
  • 教育カウンセラー
  • 社会教育主事
  • 教育職員免許所得(社会科/中学校I種・地理歴史科/高等学校I種・政治経済科/高等学校I種)

■所属団体および役職

  • 大東市教育委員会 教育委員 (2015~)
  • 文部科学省「家庭教育支援手法等に関する検討委員会」委員 (2015)
  • 文部科学省「家庭教育支援における訪問型アウトリーチ支援事業」選定委員(2014年・2015年)
  • 文部科学省「家庭教育支援チームの在り方に関する検討会」委員(2013年)
  • 大阪府教育委員会「こころの再生百人衆」
  • 一般社団法人家庭教育推進協会 【理事】
  • 日本教育カウンセラー協会

■経歴

1979年 大阪府生まれ
2009年 家庭教育支援センターペアレンツキャンプ設立 代表に就任
2009年 書籍 「ころばぬ先の家庭教育~小学生編~」を出版
2010年 一般社団法人家庭教育推進協会 理事に就任
2011年 書籍 「ころばぬ先の家庭教育~中学生編~」を出版
2013年 大阪府教育委員会 こころの再生百人衆に選ばれる
2013年

書籍 「ころんでも立ち上がれる子はあなたが育てる」 を出版

2013年 文部科学省主催「第7回全国家庭教育支援研究協議会」にて事例報告で登壇
2013年 文部科学省「家庭教育支援チームの在り方に関する検討会」委員に選出される
2014年 文部科学省「家庭教育支援における訪問型アウトリーチ型支援事業」選定委員に選出される
2014年 FM大阪「若宮テイ子のWELCOME!」にて子育てコーナーを担当する
2015年 文部科学省「家庭教育支援における訪問型アウトリーチ型支援事業」選定委員に選出される
2015年 大東市教育委員会教育委員に任命される
2015年 文部科学省「家庭教育支援手法等に関する検討委員会」委員に選出される