子育てをしていると親御さんが「宿題をしなさい!」などと言うと

子ども
うるさいなぁ!今やろうと思ってたのに!!
子ども
お母さんのせいでやる気なくなった!

と返事が返ってくるという場面は、多くの親御さんが経験していることではないかと思います😫💦

実はこれは、心理学用語でいう「心理的リアクタンス」という反応にあたります。

目次

みなさんこんにちは❗りーぼ先生です🐷

今回は心理学の観点から、子ども達が親御さんに反発してくるメカニズムについて解明していきたいと思います✨

心理的リアクタンスとは

人は自分が自由に選択できると思っていることに対して制限や強制をされてしまうと、抵抗や反発の態度を示しやすくなります。

この反応を「心理的リアクタンス」と呼びます。

“リアクタンス”の語源は抵抗や反発を意味する“リアクト”という物理用語から来ています。

例えば上記のように親御さんが

親御さん
宿題しなさい!!

と促したとします。

すると、子ども自身に「宿題をしなければいけない」「宿題をした方が自分のためになる」というような気持があったとしても、子どもは自分の選択の自由を親によって奪われたと感じ、反発したり、無視するなどして抵抗してきたりします。

このように「自分で決めたかったのに!😤」などと反発を感じるときは心理的リアクタンスが発動している状態であると言えます。

これらは反抗期の子どもにも見られますが、子どもだけでなく大人もこの状態に陥ることはあります。

  • 相手の指示と自分の予定していた行動が同じだった
  • 相手の指示に従う方がメリットが多い

これらの状態であったとしても、心理的リアクタンスは発動します。

心理的リアクタンスによる影響

「宿題しなさい!」などという指示は子育てをしていると親御さんがよく使う言葉ではあります。

しかし、子ども側の心理的リアクタンスを起こしやすい状況が家庭内で増えていくと、親子関係を悪化させてしまうリスクも起こります。

また、指示や命令や提案(メシテイ)が多いご家庭では、子どもの変化を促すことに繋がらず、むしろ子どもの自発的な行動を抑止してしまう傾向にも繋がります。

近年大人社会でも増えてきている“指示待ち人間”に該当してしまうということもあるでしょう。

子どもが幼少期の頃のように親御さんは常に子どもの側に居てあげるということが難しい環境になります。

子どもが小学生、中学生、高校生、大学生、社会人・・・と大きくなるにつれて、子ども達のコミュニティーも広がり親とは違う色んな価値観や考え方と触れ合っていきます。

子ども達はコミュニティーが広がる中で自分との違いに戸惑うこともあれば、「こんな考え方もあるんだ!」などと気づいていってくれるでしょう。

そんな時に親からの指示がないと動けないということになっては、子どもが困ってしまうのは安易に想像できますよね😅

家庭内の望ましい対応

人は生まれながらにして、自分の行動や選択は自分自身で決めたいという欲求を持っています。

親としては子どものことが心配になることもあれば、親が指示した方が早く子どもが動くだろうという親の見立ても理解できます。

ですが、自分の行動や選択を人に決められたり自由を制限されると、反発したり自分の意見に固執したくなる傾向があります。

私たち大人のように上手に出来ないかもしれませんが、子ども達なりに失敗する経験を積みながら、自分で決断することや自分で考えて行動することが出来ればある程度の困難であれば乗り越えてくれるのではないかと考えます。

私たちペアレンツキャンプの支援の中でもよくお伝えしているPCM(ペアレンツキャンプマインド)の中にもあります「命令・指示・提案(メシテイ)を極力避ける」というような考え方は、子どもの心理的リアクタンスを引き起こさないためにも重要な考え方になります👍✨

登校刺激も慎重に

また、学校をお休みしている子どもに対して、「学校行きなさい!」などと対応することも多いでしょう。

この対応自体は、お子さんの状況や様子そしてタイプによって強く押し出してあげた方がよいケースには必要な対応であると考えます。

しかし、親がむやみやたらに「学校に行きなさい!」という対応を繰り返し続けると子ども側が心理的リアクタンスが発動してしまうという状態になることも多いでしょう。

その結果、子どもが頑なに学校に行こうとしなくなるというケースも少なくありません。

登校刺激をする場合でも、やはり子どもに伝えるべきタイミングや内容を慎重に判断し、対応を組み立てていく必要があるかと思います。

この辺りは家庭の状況やお子さんの様子によって取るべき対応が変わってきますから、不安な方はまずは一度ペアレンツキャンプまでお問い合わせいただければと思います💡