夏休み明け、子どもの自死を防ぐために

毎年、2学期が始まるこの時期になると、テレビなどの報道でも盛んに子どもの自死問題について取り上げます。
去年の全国の小中高生の自死件数は、観測史上最多の583人だったそうです。
また、自殺未遂をして病院に搬送された100人に「死にたい気持ちを誰かに相談したか」と聞き取った結果、7割が誰にも相談できなかったと答えました。
この子どもの自死問題は政府も「極めて深刻」としています。
子どもの自死を防ぐ対策は、「自死を考えた子を救う」だけではなく、そこまで追い込まれる前に支える仕組みを作ることです。
特に重要なのはこの6つです。
①「学校に行けない=問題」という考えを弱める
不登校、行き渋り、保健室登校などを「登校させること」だけを目標にすると、子どもによっては逃げ場がなくなります。
「学校に行けなくても生きていていい」「今は休んでもいい」という選択肢を明確にすることが重要です。
②子どものSOSを大人が見逃さない
突然の欠席、睡眠の変化、成績低下、友人関係の変化、過度なイライラ、自傷、SNSへの「消えたい」などは重要なサインです。
特に自傷は、必ずしも「死にたい」という意味ではありませんが、強い精神的苦痛のサインになり得ます。
③「相談して」と言うだけでなく、相談先を増やす
子どもは親や先生には言えないことがあります。そのため、スクールカウンセラー、医療機関、子ども専用相談窓口、民間の相談機関など、「親と学校以外の大人」に繋がれるルートを増やす必要があります。
現在の政府の対策でも、SNS相談、心の健康観察、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの充実などが盛り込まれています。
④いじめへの初動をもっと早くする
「いじめが確認されてから対応」では遅い場合があります。本人が「学校が怖い」「あの子と関わりたくない」と言った段階で、原因を探り、逃げられる場所を作ることが大事です。そして、「学校に行かせる」より「安全を確保する」ことを優先しましょう。
文科省もいじめの兆候を早期に把握し、学校・教育委員会・家庭・地域が連携して対応することを掲げています。
⑤長期休暇明けを重点的に見る
子どもの自殺は長期休暇明け前後に増える傾向があります。政府も8月から集中的な自殺防止対策を行っています。
そのため、始業式の碑だけではなく、休みの終わりの1週間前から見守ることが重要です。
「学校が始まるけど大丈夫?」よりも、「学校のことで嫌なことある?」「行きたくなかったら言っていいよ」「困ったら一緒に考えるよ」と聞く方が、SOSを出しやすくなります。
⑥子どもに「逃げ場」を与える
これは非常に重要です。
「学校に行く」「頑張る」「友達と仲良くする」「勉強する」だけではなく、休む・逃げる・環境を変える・誰かに頼るという選択肢を子どもが知っていること。
「死ぬしかない」ではなく、「学校を休む」「転校する」「親に話す」「先生を変えてもらう」「家から出なくていい」「専門家に相談する」など、まだ選択肢があると思えることが、自殺予防につながります。
不登校支援も自殺予防の一部として考えられます。
私たちペアレンツキャンプは、どうやったら学校に戻れるかだけではなく、この子が学校に戻れなくても、生きていける状態をどう作るかという視点で支援を行います。
夏休み明けに子どものことで困った時はぜひご相談ください。










