子どもが暴力・お金の持ち出しをするようになったらー前編ー
不登校になった子どもがある日突然、物を投げたり大声で怒鳴ったり、あるいは財布からお金がなくなっていた…。そんな経験をされた保護者の方は少なくありません。この記事ではそれらの問題行動について、なぜそれが起きるのか、そして保護者としてどう対応すればいいのかをお伝えします。
まず知っておいてほしいこと
問題行動は「子どもからのSOS」です。多くの場合は「意地悪をしたい」「反抗したい」という気持ちからではなく、言葉にできないほどの苦しさや不安が限界に達したサインであることがほとんどです。行動だけを見て「ダメな子だ」「育て方を間違えた」と思わないでください。大切なのはその行動の裏にある気持ちに気付くことです。
なぜ暴力・お金の持ち出しが起きるのか
・暴力の場合
不登校の子どもは学校に行けない自分への強い自己否定感を抱えています。「なんでこんなこともできないんだ」という気持ちが積み重なり、それが怒りとして外に出てしまうことがあります。家族に向かいやすいのはそれだけ「甘えられる」「本音を出せる」という関係性の証でもあります。
・お金の持ち出しの場合
お金の持ち出しにはいくつかの背景が考えられます。
- ゲームの科金弥ネット購入などへの依存
- 友人関係を維持するため(おごる、プレゼントするなど)
- 「お金があれば解決できる」という思い込みや自己肯定感の低さを埋めようとする行動
- 親に「お小遣いを増やしてほしい」と頼めないほどコミュニケーションが断絶してしまっている状態
いずれの場合も「盗む子に育ててしまった」と自責する前に、子どもが何を必要としているのかを考えることが大切です。
暴力が起きた時
【その場では正面から止めようとしない】
興奮している時に正面から制止しようとすると、さらに激しくなることがあります。まずは自分の安全を確保し、その場を離れましょう。「逃げることは負け」ではありません。
【落ち着いた後に気持ちを短く伝える】
子どもが落ち着いてから「さっきは怖かった」「悲しかった」と自分の気持ちをシンプルに伝えます。「なんであんなことをしたの!」と責めるより、「あなたのことが心配」という気持ちを伝える方が伝わりやすいです。
【『ダメ』より先に『何がつらかった?』】
暴力はダメなことです。ただ、それを伝えるのは「なぜそうなったか」を理解してからにしましょう。先に「暴力はいけない」と叱っても子供の苦しさが解消されない限り、繰り返しになってしまいます。
お金の持ち出しが発覚した時
【感情的に問い詰めない】
「なんで盗ったの!」と怒鳴ると、子どもは否定・逃げに入り、本音を話せなくなります。「気づいたよ」だけ伝え、まず子供が話せる空気を作りましょう。
【何が足りていなかったのかを一緒に考える】
なぜお金が必要だったのか――。その背景を一緒に探ることが解決への第一歩です。「もっとお小遣いが必要だった?」などと責めずに聞いてみてください。
【環境を整える】
再発防止のために、財布や現金を目に付く場所に置かない、という環境整備は現実的な対策です。これは「監視する」ためではなく、子どもが誘惑に負けにくい状況をつくるための工夫です。
いかがだったでしょうか。これらがすぐに実践できる方法です。次回はスタッフの関わりエピソードを紹介します。





