不登校の子どもと家族で過ごす時間|「一緒に何かをする」ことから始める家庭教育

家族でバーベキュー

「不登校の子どもに、家庭でできることは何だろう?」⸺学校に行けない期間が続くと、多くの保護者の方がこの問いに向き合われます。今回は、私たちペアレンツキャンプが支援でご縁のあるご家庭で行った家族バーベキューの様子から、家庭でできる関わり方のヒントをお伝えします。

不登校支援の一環として、庭で家族バーベキューを実施しました

先日、不登校のお子さんの支援をしているご家庭で、家族のコミュニケーションを深めることを目的に、お庭でバーベキューを行いました。

この日は、お父さん・お母さん・お子さんに加えて、おじいちゃん・おばあちゃんも参加。買い出しから火起こし、野菜の下ごしらえまで、すべてを「みんなで」準備するところからのスタートです。

夕方の風が心地よい中、焼きたてのとうもろこしを頬張ったり、おばあちゃんが笑顔でピースサインをしたり。気がつけば、あっという間に5時間が経っていました。

ポイント: 実は「準備の時間」こそが一番のコミュニケーションの場。「これ切っておいて」「炭、そろそろいいんじゃない?」⸺そんな何気ないやりとりの中に、普段の生活では生まれにくい自然な会話が生まれます。
庭でパーティー

不登校の子どもに「家族で一緒に何かをする」ことが大切な理由

不登校の支援というと、「どうやって学校に行かせるか」という話になりがちです。しかし私たちが大切にしているのは、その前段階⸺お子さんにとって家庭が安心できる場所、つまり「安全基地」として機能しているかどうかです。

人は、安心できる土台があってはじめて、外の世界へ一歩を踏み出すエネルギーが湧いてきます。これは大人も子どもも同じです。

① 役割があると「家族の一員」という実感が持てる

火の番、食材係、飲み物係。それぞれに出番があることで、「自分もこの家族の役に立っている」という感覚を自然に持てます。不登校のお子さんは自己肯定感が下がりやすい状態にあるため、小さな役割体験の積み重ねが大きな意味を持ちます。

② 「横並びの会話」だから本音が出やすい

面と向かって「最近どうなの?」と聞かれると身構えてしまう子も、火を囲みながらの横並びの会話なら、ぽろっと本音が出ることがあります。親子の対話は、正面からではなく横から・斜めからが基本です。

③ 祖父母の参加が親子関係に風を通す

おじいちゃん・おばあちゃんの存在は、親子だけでは煮詰まりがちな関係に、ふっと風を通してくれます。三世代の交流は、お子さんにとって「いろんな大人がいる」「自分は多くの人に見守られている」と感じられる貴重な機会です。

祖父母も準備に参加

特別なイベントでなくていい⸺家庭でできる小さな一歩

「バーベキューなんて大がかりなことは、うちには無理」と思われるかもしれません。でも、大切なのは形ではありません。

一緒に餃子を包む・カレーを作る
一緒に近所を散歩する・買い物に行く
一緒にベランダで飲み物を飲む

親子で料理親子で散歩ベランダでくつろぐ親子

家族で同じ時間を共有し、同じ体験をする」こと自体に意味があります。この日、笑い声の絶えない5時間を過ごされたご家族の姿を見て、改めてそのことを実感しました。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 不登校の子どもと会話がほとんどありません。何から始めればいいですか?
A. いきなり会話を増やそうとせず、「同じ空間で同じことをする」ところから始めるのがおすすめです。一緒に料理をする、一緒にテレビを見るなど、言葉を交わさなくても共有できる時間を少しずつ増やしていきましょう。
Q. 子どもが家族イベントを嫌がる場合はどうすればいいですか?
A. 無理に参加させる必要はありません。「準備だけ手伝ってくれる?」「途中から顔を出すだけでもいいよ」など、参加のハードルを下げた選択肢を用意しておくと、子どもが自分のペースで加わりやすくなります。
Q. 祖父母に不登校のことを話していません。協力してもらうべきですか?
A. ご家庭の状況によります。祖父母が受容的に関われる場合は大きな支えになりますが、登校刺激が強くなりそうな場合は慎重に。まずはお子さんの気持ちを最優先に考え、必要に応じて支援者にご相談ください。
Q. 家庭の雰囲気づくりは、学校復帰にどうつながるのですか?
A. 家庭が「安全基地」として機能すると、子どもは心のエネルギーを回復しやすくなります。エネルギーが十分に溜まってはじめて、学校や外の世界へ踏み出す意欲が生まれます。家庭の空気をあたためることは、復帰への遠回りに見えて、実は土台づくりそのものです。

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「親が変われば、子は変わる」という理念のもと、不登校や母子登校に悩むご家庭の支援に従事。日々、多くの親御さんと二人三脚で、お子さんの自立と復学を目指した具体的なアドバイスを行っています。私自身、家庭教育の重要性を痛感しており、単なる解決策の提示だけでなく、親御さんの心が少しでも軽くなるようなサポートを大切にしています。一人で抱え込まず、まずは一歩、一緒に踏み出してみませんか。

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