不登校で母親が疲れたと感じたら~自分を追い詰めないための5つの視点~
「もう限界かも知れない」「私がもっと頑張れば子どもは変わるはずなのに」
不登校のお子さんと向き合う中で、こうした気持ちを抱えている母親の方に、支援現場で本当に多くお会いしてきました。中学生・高校生のお子さんを持つ保護者の方からも同じ声をよくいただきます。
結論からお伝えします。不登校で母親が疲れたと感じるのは、頑張りが足りないからではありません。一人で抱え込みすぎているからです。
この記事では母親が疲れ切ってしまう本当の理由と、その状態から少し楽になるための視点を5つ紹介します。
①「全部自分のせい」と背負い込んでしまう
「自分の育て方が悪かったのでは」「もっと早く気づいてあげられたら」。そう考えてしまう母親の方は少なくありません。しかし、人の価値観や行動は、生まれついた時代、育った環境、本人が持つ特性という3つの要因(「時・地・血」)が複雑に組み合わさって形作られます。お子さんが今の状態にあるのも、お母さん一人の責任ではなく、さまざまな要因が重なった結果です。「自分のせいだ」と感じたときは、「いろいろな要因が重なっただけ」と一度言葉にしてみてください。
②なぜ一人で対応を背負ってしまいやすいのか
学校との連絡、子どもへの対応、家庭内の空気づくり、気づけば、全てを母親一人が担っているケースがとても多くあります。ペアレンツキャンプでは「家族会議」を大切にしています。家族会議は責任を追及する場ではなく、家族全員で今の状況を共有し、できることを一緒に考える場です。「手伝って」より「一緒に状況を整理したい」と伝えてみることで、父親やほかの家族にも状況が伝わりやすくなります。
③気を張り続けることが心身を消耗させる
「子どもの前では平気な顔をしなければ」と、不安を押し殺しながら過ごしている方も多いのではないでしょうか。脳には、理性的に判断する前頭前野と、不安や警戒を感じる扁桃体があります。木を張り続けると扁桃体が優位な状況が続き、心身が常に緊張したままになります。これは精神力の問題ではなく、脳の自然な反応です。「ずっと頑張らなければ」ではなく、「今日だけは少し気を抜いてもいい」と一日単位で自分に許可を出してあげてください。
④自分の時間がなくなることの本当の影響
子どものことで頭がいっぱいになり、自分のための時間がどんどん削られていく。これも不登校で母親が疲れたと感じる大きな要因です。人の欲求には段階があり(マズローの欲求階層)」、安心感と言う基盤が満たされていないと、前向きな気持ちは生まれにくくなります。これはお子さんだけでなく、お母さん地震にも当てはまります。1日5分でもいい。子どもと無関係な「自分だけの時間」を、予定としてあらかじめ確保してみてください。
⑤頑張りを認めてもらえないことのつらさ
毎日対応を続けていても、誰からも「頑張っているね」と言われる機会は、案外少ないものです。支援とは、子どもだけでなく、対応している保護者自身の話を聞くことも含まれています。同じ立場の人と話す機会や、専門の相談先を持つことは、決して甘えでは有りません。お母さん自身が安心して話せる場所を持つことが、結果的にお子さんへの関わりを穏やかにします。
よくある質問
不登校になったのは母親のせいなのでしょうか?
いいえ。人の状態は「時・地・血」(生まれた時代・育った環境・本人の特性)など複数の要因が重なって形作られるもので、お母さん一人の責任ではありません。「自分のせいだ」と抱え込みすぎないことが、状況が動き始める第一歩になります。
不登校の対応に疲れて限界を感じた時、まず何をすればよいですか?
まずは「自分だけの時間」を1日5分でも意識的に確保し、気持ちを少し休ませてあげてください。そのうえで、家族会議や状況を共有して負担を分け合うこと、同じ立場の人や専門の相談先とつながることが、心の余裕を取り戻すことにつながります。
母親が疲れた時の相談先には、どんなところがありますか?
スクールカウンセラーや自治体の相談窓口の他、不登校支援を専門に行う機関があります。ペアレンツキャンプでは、お子さんだけでなくお母さん自身が安心して話せる場づくりを大切にしています。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。






